声優になるまで

オーディションや募集以外の場合

声優になるには、事務所に所属するためのオーディションや募集に応募し、下積みを経て本所属になってから仕事を斡旋してもらっていく、というのが一般的です。声優の仕事は、プロダクションを通してでないとなかなかもらえません。オーディションの参加案内や声優の募集は、多くがプロダクションに対して通知され、参加者を所属声優の中から選出するという形なのです。


それでも声優の仕事の社会的認知と、インターネットやゲームなど活躍の場の広がりも手伝って、さまざまな形で声優になったり、声優業界に進出する人も増えています。オーディションや所属声優募集以外で声優の道へ入ってきた人の例をあげてみましょう。


昔懐かしい戦隊ヒーロー「デンジマン」のデンジグリーン役で知られる内田直哉さんは、現在では声優の仕事を主としています。俳優業と声優業は通じるところが多く、なおかつ特撮番組はアフレコが基本のため、このパターンは割と考えやすいといえます。


最近有名になった「スケ番恐子」こと桜塚やっくんは、芸人から声優活動へと移行していた時期があります。やっくんの場合はブレークしたため芸人の世界に舞い戻ってきましたが、芸人→声優のルートは最近しばしば見られるようです。


こうしてみると声優オーディションや募集から実績を積み上げてきたでないにせよ、なにかしらのバックボーンは必要であるように思われます。どちらにしても簡単な道ではありません。

オーディションからデビューまでの軌跡

2007年度一番の注目を集めている声優といえるのが、田村ゆかりさんです。この項では田村ゆかりさんの経歴をオーディションからデビュー、その後の活躍にいたるまで紹介したいと思います。


2007年現在アイムエンタープライズに所属する田村ゆかりさんは、実は多くの人気声優とは違い、特待生待遇の新人オーディション出身ではありません。養成所に一般で入り、現在の地位を築き上げたのです。デビュー初期はクレヨンしんちゃんの端役などをこなし、近年では「魔法少女リリカルなのは」の主役をゲットしています。デビュー当初はアイドル声優路線だったのですが、現在では実力派の声優としての認識も強いです。


同じく2007年の注目声優である堀江由衣さんとは養成所が同じなのですが、かたや特待生オーディションから、かたや一般入所からのデビューという対比が見られ、興味深いところです。ちなみに、この二人は以前ユニットを組んでいたこともあり、ファンからは再結成を望む声が強いです。

新人声優のオーディション事情


事務書に所属したばかりの新人声優は、当然の事ながら仕事を得るのも楽には行きません。事務所の所属オーディションに受かったからと言って仕事がしっかり用意されているわけではありません。新人の声優に事務所が配役をあてがってくれることは、まず無いようです。そうなると、やはりオーディションを受けて仕事を取ってくることが仕事と報酬を得る道となります。


新人声優は、事務所にきた製作プロダクションなどからの「オーディションのお知らせ」を頼りに事務所を通じてオーディションに応募し、仕事を取ってこなければなりません。新人だけでなくベテラン声優も一般的にはオーディションに参加して仕事を得るような業界ですから、どのポジションでもオーディションはつきもので、新人声優の段階でオーディションに合格して行けなければ、その後は推して知るべしです。


夢をつかむのはたやすいことではありません。まばゆい光の中にある仕事に見えますが、その影はより色濃いと言えましょうか?

声優のオーディションを受けるまで:福岡編

声優を目指し、養成校やプロダクションへと入るために上京する人も多いことでしょう。それでも、専門学校にはいって学内オーディションを地方で受けるようなことは可能です。ここでは、福岡での例を挙げてみましょう。


最終的に声優プロダクションのオーディションを福岡で受けたいなら、例えば総合学校として有名なヒューマンアカデミーのパフォーマンスアーツカレッジ(声優科)に入学する方法があります。また、夜間に開講される6ヶ月・12ヶ月の短期講座である声優・ボーカル養成講座に入学しても、最終的にドラフトオーディションでプロダクションに所属するチャンスがあります。福岡で働きながら声優を目指したい人にはおすすめかもしれません。


声優のプロダクション所属オーディションを福岡で受けるための道はもちろん上の例だけではありません。養成校で今年福岡校が開校するところもあるようです。ネットや雑誌・書籍などで色々調べてみましょう。

所属オーディションから一人前の声優へ

事務所の所属オーディションに合格して最終的に本所属が得られなければ、声優だけで食べて行けるようなポジションにはたどり着けません。所属オーディションに合格することは一人前の声優への道を確かに一段のぼったということになります。しかし、それは確かに一段でしかありません。


一般公募で新人発掘オーディションや主役急の役柄の募集などでないかぎり、事務所の所属オーディションに合格した直後の事務所でのポジションは研修生や見習いと言うことになります。多くの場合が、レッスン料を払ってレッスンを行いながらオーディションを受けて仕事を取ってくることになります。定期的に行われる昇進試験で合格することで、本所属の地位が得られます。


本所属になったといっても、オーディションで仕事を勝ち取り続ける日々に代わりはありません。レギュラーの仕事2本を取って、ようやく声優オンリーで生計を立てられるようになるようです。所属オーディションに受かった中でも、声優の夢を半ばであきらめざるを得ない人も当然多くいるのがこの世界なのです。

声優のオーディション提出用の写真について

声優オーディションでは多くの場合、書類審査時に上半身やバストアップの写真の提出が求められます。声優は声の俳優ですから画面に出る部分ではないといえばそのとおりなのですが、声優というだけではない総合的な活動を視野に入れてのオーディションでは、その写真も比較的選考において重視される場合も無きにしも非ずです。写真に関しても手を抜かないほうが良いのは間違いないです。


最近はデジカメで画像を確認しながら写真が撮れますが、例えば家の蛍光灯下で写真を撮ってそれを送るというのはあまりお勧めしません。蛍光灯下で撮影すると緑色がかぶってしまいますし、かといってフラッシュをたくと白飛びしたり、室内の周辺が暗く写りきれいな印象が与えられません。


かといってスタジオに写真を撮りに行くとびっくりする値段を撮られてしまうことが往々にしてあります。比較的お勧めなのがスタジオを併設しているカメラ専門チェーン店です。写真館などよりも安価に写真を撮ってもらえますし、ライティングもしっかりしています。撮影の際に声優オーディションに使う写真であることを話しておけば、ポーズ・色・明るさ調整などもそれに合わせてもらえます。


一生を決めるかもしれないオーディションですので、写真1枚おろそかにしない姿勢が重要です。

オーディションで養成所の特待生に!

声優への道は果てしなく険しいといえます。ベテランから若手まで総じてオーディションで仕事を取ってくるという世界は、あからさまな実力主義であります。確実に下地をつけるなら養成所に通ってレッスンを行うのが間違いないところですが、特待生になることで経済的にも優遇されながら声優を目指すことが出来ます。現在活躍する有名声優オーディションを勝ち抜き、養成所の特待生からデビューに至った人が多いです。


例えば、非常に数多くの有名声優を輩出している日本ナレーション演技研究所では、毎年無料新人育成オーディションを行っています。見事合格した人はこの養成所の特待生として入所できるほか、特に優秀な人材はプロダクションに所属することも可能です。日本ナレーション演技研究所を出て現在活躍している声優さんは高確率で特待生出身であるようです。声優としての地力とオーディション適正は、養成所入所の段階で他の声優を目指す人達と一線を画していると言えるのでしょうか?


声優を目指すならオーディションの経験はひとつでも多く積みたいもの、まだ養成所に入っていない人は経験もかねて、特待生オーディションがあったらぜひ受けてみてください。

履歴書の書き方

声優の事務所所属や配役獲得のオーディションには、多くの場合書類審査が入り、履歴書の提出が求められます。声優オーディションなんだから声と演技で勝負するんだ!と意気込んでも、履歴書をおろそかにしてその段階までたどり着けなければ意味がありません。


声優オーディションは、大概履歴書や写真による審査を通過して初めて審査員がその人に会うことになります。つまり、履歴書は第一印象の前の第一印象になるわけです。例えば、たとえ文字が汚くても丁寧に書くことで誠意が伝わります。修正液を使って書き直したりするのはもってのほかです。最近はPCで打ち込んで履歴書が出力できるようになっていますが、審査員も人間ですから無機質の紙一枚より確かに自分で書いた文字の方が印象がよいのは間違いありません。


声優オーディションはスタジオでの審査の段階で自己PRを行うことが多いですが、履歴書送付の際に文章で自分をアピールすることが出来ます。ですから、履歴書のフォーマットが規定されていないオーディションでは「自己PR」欄のあるものの方が良いでしょう。


履歴書に貼る写真も、スピード写真などは使わずに写真屋さん・カメラ屋さんに撮影してもらったものを使うようにしましょう。 

声優プロダクションのオーディションを受ける前に・・・

声優はプロダクションのオーディションを受け、研修生から本所属へと昇格し、本格的な声優への道を歩いていくのが一般的です。その道の入り口である声優のプロダクションのオーディションは、一生を決めてしまいかねない重要なものであることは言うまでもないでしょう。


声優になりたい人は、プロダクションのオーディションを受ける前に良くそのプロダクションを調べましょう。その理由のひとつは、各プロダクションには得意分野というものがあるからです。アニメの仕事一本でやって生きたいと思っている人が映画の吹き替え中心に仕事やオーディションが入ってくる事務所に言ったとしても、思い通りに行かないでしょう。最終的にオーディションは個人の力量ですが、斡旋段階でプロダクションの得意分野は少なからず影響します。次に、あまり悪い話はしたくありませんが、よからぬことをたくらんでいるプロダクションもあるかも知れない、ということです。所属というエサで釣ってレッスン料で事務所を潤わせる、という図式が考えられないでもない業界のシステムです。


本当に実力のある人間はどんなシチュエーションでも大成するのでは、という考えもありますが、希望の芽が摘み取られてはなりません。声優プロダクションのオーディションを受ける前に、若者はしっかり事前調査をしてください。

名古屋からつかむ声優オーディションへの道

名古屋など、首都から離れたところにいる声優を志す人は、オーディションの足がかりをつかむのも一苦労です。とりあえず上京して、そこからオーディションや養成所入所を目指すというのも多くの人がやっていることではありますが、ハイリスクといえます。名古屋の場合では例えば声優の養成所の名古屋校に入ることで、東京で声優オーディションを受けるまでの道筋を作ることも可能です。


そのひとつの具体例は、東京声優プロデュースの名古屋校に入学することです。この声優の養成所は、入所に当たってもオーディションが行われ、合格した人間のみしか入所はできません。入所後は研修クラスから始まり、テストに合格するとよりレベルの高い専科クラスへと昇格します。そこでステップアップチャンスチャレンジと言うテストに受かった人が東京校で開講されているプロ専科というクラスに進むことができ、各種オーディションでプロへの道を引き寄せることができます。


最終的には東京に出てレッスン・授業を受ける形にはなりますが、突然飛び出してきてというものよりは確実性が高いです。ひとつの参考としてください。

声優の特待生オーディションに合格すれば無料で声優への道を歩けるのか?

地方で声優を目指している人は特に知っておいたほうが良いことをお話致します。特待生オーディションは合格すればレッスンを無料で受けられるので、声優への足がかりをお金を使わずして得られるように感じますが、実はそうでもない部分があるのです。


声優になるための諸々の情報をまとめたあるサイトに、そのあたりで参考になる貴重な説明が掲載されています。例えばかの有名な「日ナレ」の特待生になると、確かに学費は免除になるのですが、月に一回東京で行われる報告会のようなものに参加しなければならないという話です。仮に大阪在住の人が件のケースに当てはまると、新幹線で往復した場合にはなんと一般で入学して払う学費を超えてしまうというシミュレーションの結果が出たそうです。


特待生は学費の面だけではないメリットが他にもあるとは思いますが、上記のようなケースでお金がかかることも充分に把握しておかないと、せっかくのチャンスを生かしきれずに夢をあきらめることにもなりかねません。これからオーディション等に挑まんとする人は、できる限り情報を集めると良いでしょう。

合格にうかれるな!

声優は学校入学から仕事獲得まで常にオーディションを受け続けることで道を自分の手で切り開いていく仕事です。つらい道のりだけに合格すれば感動もひとしお、声優の階段を昇る喜びを噛み締められるオーディションですが、合格しても浮かれてはいられないのがこの業界です。


その理由のひとつは、例えば声優プロダクションのオーディションにままあることですが、合格後に初めて「経験不足だから当社規定でレッスンを受けながら活動してもらう。ついてはレッスン料がかかる。」という話をされる場合があります。一方ではごもっとも、一方では突然言われても呑めないよ、といいたくなる話です。大げさに言えば一生を決める選択になるかもしれませんから、浮かれ気分はすっ飛ばし真剣に考える必要があります。


また、プロ声優として歩きだしてから仕事獲得のためのオーディションに合格したとしても、この業界、オーディションは仕事を続ける限り受け続けることになります。ですから次のオーディションへの肥やしとして、浮かれた気持ちは引きずらずにそのオーディションを顧みることが肝要です。


厳しく書いておいてなんですが、合格の喜びも仕事へのモチベーションの原動力ですから、まあその日一日くらいは喜びに酔いしれるのも悪くないでしょう。